2026年10月1日都民の日で学校がお休みだった娘。
昨年もそうでしたが、今年も私が仕事のお休みを頂き、2人で劇団四季ミュージカルへと出かけました。
今回は『リトルマーメイド』です。
感想をネタバレ含め書きますね。
『リトルマーメイド』首都圏公演約9年ぶりだそう
東京・大井町での公演が2017年に終わって以来、約9年ぶりとなる首都圏公演だそう。
私も娘も一度も見たことがありません。
(そしてディズニーアニメでも実写映画でも見ていません)

今回の舞浜アンフィシアターでの公演は2026年8月26日に開幕したばかり。
そしてアンフィシアターは、2024年2月にミュージカル『美女と野獣』を見に来て以来です。
当日のキャスト表はこちら↓

右ブロックの前から2列目。表情までよく見える!
今回の席は、右ブロックの前から2列目。舞台に向かって右側、上手寄りです。
チケットは開幕前の3月に行われた四季の会の抽選に参加して得たものです(初めて抽選に参加しました)。
前から2列目なのでで、役者さんたちの表情がとてもよく見えました。
特に、この作品では上手側(客席からみて右)が「浜辺」という設定。
そのため右ブロックは、王子とアリエルの大切な場面を近くで見られるという恩恵がありました。
浜に打ち上げられた王子とアリエルのやり取りや、アリエルが人間の足を得て浜に打ち上げられる場面。
どちらも、私たちの席のすぐ近くで展開していたんです。
海の中を泳ぐ人物はワイヤーで吊られているのですが、そのワイヤーもところどころ見えるほどの近さでした。
舞台の仕掛けまで目に入る、というのも前方席ならではです。
一方で舞台全体を俯瞰して見るには、もう少し後ろの方が良いですね。
随所で舞台の横通路を魚の群れが泳ぐ演出がありました。
今回の席では、後ろを振り向かないとそれらを目にすることができませんでした。
魚も海藻も、本当に海の中にいるようなゆらめき
舞台でとても綺麗だったのは、海の中をゆらめく鮮やかな魚たちや海藻たちです。
色が鮮やかで珊瑚礁のような綺麗さというだけではなく、その揺れ方が本当に海の中のようでした。
水の流れに身を任せているような動きが、舞台の上に海中の景色を作り出していました。実際に水があるわけではないのに、動きでここまで海らしさを感じられるのですね。
そして、海中にいる人物の髪形も気になりました。
アリエルやお姉さんたちは、髪が上向きに逆立った円錐形になっています。衣装も相まって、私にはタイの伝統舞踊の女性たちを思わせる姿に見えました。
あくまで私個人の連想ですが、陸上の人物とは違う独特のシルエットも、海の世界の印象を強めていました。
アンデルセンの『人魚姫』とは結末が違う!
一方、物語については、少し意外に感じたことがありました。
私は『人魚姫』というと、恋が叶わず最後に「海の泡」になるアンデルセンの童話を思っていたんです。
娘もそう思っていたそうです。
ところが、今回の作品ではアリエルは亡くならず、王子と結ばれるハッピーエンド!?!
え?なぜ?あの儚い物語がないの?と戸惑いました。
観劇後に確認してみると、四季の『リトルマーメイド』は、1989年のディズニーアニメ映画をもとにしたミュージカル。
デイズニーアニメでは、主人公アリエルはハッピーエンドなのだそう。
観ておらず知りませんでした。
というわけで幸福な結末は、四季独自の変更ではなく、ディズニー版を受け継いだものなのですね。
なお、アンデルセンの原作も、厳密には泡になって終わりではありません。
その後、人魚姫は「空気の精」となり、善い行いを通じて不滅の魂を得る可能性が示されます。
ハッピーエンドだからこそ、少し物足りなかったこと
幸福な結末を否定したいわけではありません。
ただ深い感動や、観終わった後に残る余韻という意味では、バッドエンドの方が強烈。
泡になったアリエルを見て私はきっと泣くんだろうなと思って観劇に臨んでいたので、肩透かしされたような気分でした。
命まで失って初めて気づく、大切なもの。
命をかけてでも成し遂げたかった、という強い意思。
私がイメージしていた『人魚姫』は、一途な恋の願いをもったまま死んでしまった乙女。
今回の舞台では、アリエルはあと少しのところで命をつなぐことができ、自分の軽率さや独りよがりだったことを父に詫びます。
もちろんそれらに気付けたことは良かったのですが、
それでも、すべてが幸福な結末へ収まっていくことに物足りなさが残りました。
結婚はゴールではない
観劇後、娘と感想を言い合ったのですが、娘が気になった点も私とほぼ同じで。
「ハッピーエンドでいいのか?」ということと「アリエルの行動は浅はかすぎないか」ということ。
また「結婚が幸福のゴールとして強く描かれていること」も気にしていました。
これについては私の方が疑問に思う気持ちが強いかも。
ミュージカルでは最後に父の了解も得れて結婚を祝福してもらえましたが、
途中までの計画では単身で人間の世界に飛び込み、そこで王子と結婚しようとしていました。
誰も後ろ盾がない状態で、配偶者しか信じる人がいない状態での結婚って危険じゃないですか?
結婚ってやはりお互いの家族や周囲の祝福があってするものだと思うんです。
お互いを取り巻いてきた環境が合わないと、早晩不協和音が聞こえてきます。
(自分自身のリアルな知り合いを見てそう思います。)
結婚したらその後の生活が全てうまくいくわけではない。
相手との考えの違い、立場の違いが、周囲との関係も含めてどんどん変わっていく。
今回の作品に限ったことではなくプリンセスもの全般において言えると思うのですが、
結婚を理想化しすぎるのは幼い子に与える影響としても良くないかな。
そんなことを40代後半の身としては思ってしまいました。
・・・
なんだか脱線してしまいましたが、海中の演出はとても美しく、ワイヤーを吊るすことで表現された泳ぐ姿もダイナミックな『リトルマーメイド』でした。
機会があればぜひ舞浜まで足を伸ばしてみてくださいね。

