先日のシルバーウィークに、K-BALLET TOKYOの『クレオパトラ』を娘と観てきました。
会場は渋谷のBunkamuraオーチャードホール。
私がチケットを購入した9月21日16時の回は、公演中に台風25号が関東に接近する予報。
前日から「本当に開催される?」「帰りの電車は大丈夫?」とかなり気を揉んでいました。
実際に渋谷へ行ってみると雨はそれなりに降っていましたが、風はほとんどなく、帰宅時も特に問題なし。
結果的には無事に観劇や往来ができ、安堵しました。
ただ台風25号は千葉県中心に大変な被害だったようで、お見舞い申し上げます。
Kバレエのオリジナル作品『クレオパトラ』
『クレオパトラ』は、熊川哲也さんが演出・振付・台本を手掛けたKバレエのオリジナル。
初演は2017年です。
『白鳥の湖』『くるみ割り人形』『眠れる森の美女』など古典作品を熊川版としてアレンジしたものではないです。
古代エジプトとローマの歴史をもとに、クレオパトラ、シーザー、アントニウス、オクタヴィアヌスらの物語を全2幕のバレエとして熊川哲也さんが構成しています。
音楽も「クレオパトラ」という既存のバレエ音楽があるわけではなく、
デンマークの作曲家カール・ニールセンの楽曲を組み合わせて使っています。
私が観た回はのクレオパトラは、アナスタシア・マトヴィエンコさん。

アントニウスは栗山廉さん、
ジュリアス・シーザーは遅沢佑介さんでした。
とにかく舞台が豪華
観ていてまず印象に残ったのが、舞台美術です。
ゴールドとエメラルドブルーを基調にした巨大なセット。
衣裳も非常に華やかで、照明を含めて舞台全体で世界が作り上げられていました。
古代エジプトをそのまま再現するというより、古代エジプトをモチーフにした現代的でスタイリッシュな空間。
クレオパトラの衣裳も含めて、いわゆる「お姫様」のようなヒロインとはまったく違います。
強く、妖艶で、男性たちを惹きつけ、同時に政治を動かしていく女性。
そのクレオパトラ像を、見た目からはっきり作っているように感じました。
「こんなバレエもあるんだ」と思った振付
もう一つ驚いたのが、男女の踊り。かなり官能的です。
クラシックバレエのパ・ド・ドゥにも男女の愛を表現する場面はたくさんありますが、
『クレオパトラ』はそれよりずっと直接的。
床に寝転がったり、絡み合ったりする動きも多く、
「これはもうベッドシーンをバレエで表現しているのでは?」
と思うような場面が多数ありました。
床を使った振付が多いのは、コンテンポラリー的なのかなと。
実は今夏ロンドンに行ってロイヤルバレエのコンテンポラリー作品も鑑賞したので、現代ものは床を表現に積極的に使うという共通項があるのかなと素人ながら思いました。
ストーリーは予習しておいたほうがいい
一方で、ストーリーは初見だと少し分かりにくいところもありました。
クレオパトラだけでなく、
シーザー
アントニウス
オクタヴィアヌス
オクタヴィア
プトレマイオス
ブルータス
ポンペイウス
など、歴史上の人物が次々登場します。

会場で無料で頂けたリーフレットに相関図が載っていたので、最初におさらいしておくと良いです↑
私も娘も、知識があやふやなので、この図に助けられました。
娘は、衣装に名札がついていたら分かりやすいよね、と。
さすがに名札なんて付けていたら興ざめですけど。
でも古典作品のようによく知られてはないプロットなので、
誰のどういう場面なのか若干戸惑う時はありました。
そういう意味では、今回は有料のプログラムを購入が役立ちました↓

休憩時間などに人物関係やストーリーを確認すると、「なるほど、さっきの場面はそういうことだったのか」と理解できます。
これから観る方なら、クレオパトラとシーザー、アントニウス、オクタヴィアヌスの関係くらいは簡単に予習しておくと、より楽しめると思います。
そして我が家は見終わったあとに気付きましたが、
公開リハーサルを解説付きで紹介されている公式動画があるので、先に見ておくと理解が進むと思います↓
オーチャードホールだからこその舞台
そして今回改めて感じたのが、オーチャードホールの舞台の大きさ。
かなり高さがあるんですよね。
『クレオパトラ』は巨大な舞台装置を使う作品なので、この広い舞台空間そのものが作品の一部になっているように感じました。
ところがBunkamuraオーチャードホールは、2027年1月から長期休館に入ります。
今回購入したプログラムにも、この大掛かりなセットを使う『クレオパトラ』は、オーチャードホール休館中は他の会場では上演が難しい、しばらく上演できないという趣旨の記載がありました。
それもあって、今年観ておいてよかったな、と思いました。
初めて観た『クレオパトラ』、かなり面白かった
古典バレエとはかなり違う作品でしたが、私は面白かったです。
特に印象に残ったのは、
豪華な舞台美術と衣裳。
照明を含めた舞台全体の美しさ。
そして、古典バレエではあまり見ない官能的で大胆な振付。
オーチャードホールが長期休館に入る前に、この舞台をここで観ることができたのもよい思い出になりました。

