今回の新型コロナ感染症から医療従事者を守るため、また院内感染を防ぐため、特に首から上を扱う診療科は、外来でも神経を尖らせています。
耳鼻咽喉科の場合
耳鼻咽喉科は鼻やのどを診ますので、診察時に顔と顔が近くウイルスに暴露される危険が元々高い科です。
さらに「嗅覚・味覚障害が新型コロナの初期症状」とマスコミが大々的に報じたため、そういった新規患者が多数押し寄せることになりました。
当院の耳鼻科の先生も悲鳴を上げる事態だったのですが、耳鼻咽喉科学会から指針がすぐに出ました。
(↓は一般の方向けの指針)
発熱などない味覚障害・嗅覚障害のみは2週間様子をみるように、
コロナを疑うのであれば耳鼻科に来ずに帰国者・接触者相談センターへ連絡して指示を仰ぐように、
ということが明確に書かれています。
またファイバー検査なども、学会からの指針もあり、当院の耳鼻科は診療を制限してきています。
次に眼科の場合
眼科についても、最近は結膜からもCOVID-19感染があると言われてきており、やはり日常診療でも神経をつかっているそうです。
眼科学会からも一般の方向けに注意が出されています↓
コンタクトレンズの装着での感染が気になるようであれば、メガネを使うことも薦められています。
ちなみに私は目をこすらないためにも、最近はコンタクトを止めてメガネで仕事をするようにしています。
当院の眼科も急がないで済むオペ(白内障)はできる限り延期する方向になっています。
最後に歯科について。
歯科診療では吸引が欠かせず、エアロゾルが発生することから、ウイルスの飛散の危険が高いです。
また顔と顔が長時間近い距離にありますので、飛沫も飛びやすいです。
↓THE NEW YORK TIMES で報じられた職業別コロナ感染暴露率で歯科医はとても高いところにプロットされています。
↓厚労省からも 、緊急性のない歯科治療は延期も考慮することなど求められています。
しかし一部の大学病院では歯科の診療制限をやっているところもありますが、
街中の個人歯科クリニックは普通通り開いているところがほとんど。
個人的には歯科はとても危ないと思うので、子どもにも夫にもしばらくは歯磨き徹底!
今この時期に歯科にはかからないで済むようにして!と口を酸っぱくして言っています。
皆様も、首から上の診療科にかかるときは、どうぞお気をつけ下さい。
そして急ぎではない場合は、今の時期受診を控えてくださいね。