よくブログを読ませていただいている、プロ家庭教師の長谷川智也先生。
たくさんの子ども・家庭を見てきただけあって、よくある子の受験経験を語った親のブログ(n=1~多くて4くらい?)などとは一線を画しています。
東大卒、プロ家庭教師+現役バンドマン、という異色の経歴
長谷川先生は、ご経歴だけ聞くと異色ですが、音楽で身を立てたいが故、稼ぐために塾講師→家庭教師をしてきた結果のようです。
私は長谷川先生を知ったのは、ブログ「お受験ブルーズ」からなのです↓
ここまで無料で本質を突くような分析を書いていいの?というくらい、子ども、親、中学受験、大学受験、塾、学校について最近の動向を考察して書かれています。
どの子も切り捨てたりしない温かい人柄と、人や社会を育てることを真剣に考えた真面目さがよく表れていると思います。
とりあえずブログだけでも読む価値あると思います。
「中学受験 自走モード」の本レビュー
その長谷川先生が書かれた「中学受験 自走モードにするために親ができること」という本。
(初読は1年以上前まえなのですが、ずっとレビューせず仕舞いでした。)
様々な家庭を見て一緒にもがいた家庭教師だからこそいえる話がたくさんあり、すごくお勧めの本です。
ちなみに「自走モード」とは長谷川先生曰く「受験戦略の、いわば【北極星】で、たとえ親子で道に迷っても、そこさえ向かえば進むべき方向性は見えてくるもの」だそうです。
また「自走モード」とは大きく言えば、「自分の人生を自分で何とかしようとする力を育てること。」
成功する子としない子の差は「本人が主体的になれたかどうか」ということ。
受験や勉強を「自分ごと」と意識して行動できるモードに入れるかどうかが分かれ道だそう。
自走モードになれる4条件
本の中では、小学生が自走モードに入るための4条件が紹介しております。
①計算力
②国語力(読解力)
③体(体幹力)
④習慣(歯磨きのように家庭学習を習慣化)
小4の終わりまでにこれらが揃うように親として導くと、塾で迎える「小5」の壁(一気に内容が難しくなる)にもある程度対処できるそう。
そして低年齢のときはやらせすぎないこともキチンと注意がありました。
具体的なエピソードで納得がいったことをいくつか挙げると・・・
「ハリー・ポッター」ジンクス
長谷川先生曰く、「今まで教えた子でハリーポッター全巻を読破できた小学生は合格できるというジンクスがあり、それは破られていない」のだそう。
この話を目にして早速娘には早速ハリポタ全集を9歳の誕生日プレゼントにしました。
現在全編読破できた状態になりましたが、確かに国語の記述で安定性が出てきたような気がします。
娘曰く、クラスメイトでもやはり全巻読破しているお子さんが何人かいるのですが、その子たち大人びてますね。
長谷川先生は「国語力とは思いやりの力」と仰っていますが、ハリポタは複雑な人間関係が絡みます。
私利私欲、陰謀、犠牲、友情、愛情など様々な感情が入り混じり、また登場人物も多いので、行間を読まねば「面白さ」が伝わりにくい話です。
それゆえに理解しようとする心は、国語力を育てるのでしょうね。
体(体幹)を鍛える
勉強ができる子はたいてい姿勢も良い。
長時間勉強しても体幹がしっかりしていれば、疲れにくく集中しやすい。
なので外遊びはさせる、習い事をするなら「バレエ、水泳、武道系がおすすめ」とありました。
これは私も兼ねてから思っていることで、だからこそ娘にはバレエをさせたのです。
社会人となっても優秀で第一線でバリバリやっている方はスポーツマン/ウーマンが多いですよね。
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そんなわけでこれから中学受験を考えているご家庭、今まさにスタート中のご家庭が読んでみて損はないお話だと思います。
家庭教師先でよくある親子のパターンなども紹介されていてドキリとさせられますよ。
またブログではもっとコアなテーマで書かれる回が多いので、読んでみたら助けになるかもしれません。