新型コロナウイルス感染症の社会的な扱いがどんどん変わっていっています。
新型コロナ感染症が「第5類」へ
具体的な日にちは示されませんでしたが、春からCOVID-19は感染症法上の扱いが「第5類」となるそうです↓
5類ついうことで扱いが季節性インフルエンザと同等になりますが、しばらくは公費負担を残す(ワクチンや治療費の自己負担がない)ことが検討されているようです。
しかし段階的にそのような金銭的な補助も打ち切られるでしょう。
法律上の扱いが変わったから、病気が軽症になったわけではない
医療者サイドとしては、法律上の扱い方次第で病気自体が軽症になるわけではない、と言うことを忘れないで欲しいです。
ウイルス自体はそのような社会的扱いには関係なく、病原性を発揮しますから。
今もそうですが、若い層は特に大きな悪影響はないと思いますが、高齢者においてはより重症化する方や死亡する方が増える可能性があります。
懸念すべきは…
・発熱外来を辞める病院が増えること
5類になればすべての医療機関で診れるが建前ですが、実際にはCOVID-19と分かり次第、うちでは診れないというクリニックや病院出てくると思います。
実際、2類の結核とかでもうちでは診れない、院内感染対策ができないと断られることありますから。
そうなると必然的に診ることができる or 断ることができない大病院や公的病院に患者が集中し、「受診できない」「入院できない」ことが増える心配があります。
・今は保健所が重症例の入院調整をしてくれていますが、それがなくなることで患者や家族が受け入れ先を探さねばならなくなること。
高齢者、特に老健施設に入所しているような方は、流行ピーク時に入院先を探すのはかなり厳しくなるでしょう。
今までは保健所がコロナベッドを把握して采配してくれていましたが、そのシステムがなくなるのですから。
今までのコロナの波でもありましたが転院かなわず、そのまま老健施設でお亡くなりになるケースは増えると思います。
しかしながら、今までの日本のコロナ政策は手厚すぎたという面もあるので、
その是正を図り、コロナにばかりに財源を費やすのは終わりにするというのは国全体としては妥当と感じます。
今後も変異していく新型コロナウイルスが、どんどん弱毒化していくことを願うばかりです。