都内のCOVID-19蔓延にブレーキがかけられていないこの状況。
そして医療従事者の感染も多く報告されているなか、
うちの病院(市中病院)では、非常勤として週に1回など勤務に来ている医師(多くは大学からの派遣)を一斉にお断りすることになりました。
大学によっては、すでに院内感染者を出してしまい大学勤務医の外勤を不可としたところもあったり。
うちと同じような民間病院の方から、大学からの派遣医師はしばらく休止と言いだしたところもあったり。
まぁ、今医者が下手に動いて、大学→市中病院、もしくは市中病院→大学とウイルスを拡げたらどうしようもないですからね。
妥当な判断だと思います。
問題なのは、大学勤務のお給料
医者は高収入のイメージかもしれませんが、大学勤務の医者ってお給料が少ないんですよ!
国立系だと40代でも手取り30万ちょっと、私立だと30万行かない位もあります。
深夜までのサービス残業当たり前、土日もサービス出勤当たり前な世界なので、時給換算したら1000円もいかない、と私も大学勤務時代は同僚と愚痴りあっていましたよ。
大学の医者は外勤先バイトに行ってそこからお給料をもらう前提で生活を組んでます。
外勤バイトで大学と同額~それ以上もらっている人がほとんど。
住宅ローンや子供の教育費を抱えていたら、外勤先からのシャットアウトでの急な収入の減少はかなりの痛手でしょう。
そのためうちの科では家庭もちの大学派遣の先生はできるだけ切らないようにしていたのですが、この状況では情けをかけるわけにもいかず。
大学離れが進みそうです
コロナが長期化すれば、医者は大学離れ、市中病院にどんどん就職する流れができそうです。
大学は高度医療や教育も担っていますから、大学からの人材流失が続けば、コロナに限らず重症例を担うキャパがますます小さくなりそう。
コロナ前からあった歪みが、コロナでより露呈し崩壊する感じ。
多分こんな構造はどこの業界でもあって、コロナをきっかけに壊れて行くんだと思います。