夫のお母さんから花子のために、時折本が送られて来ます。
この夏休みも4冊送って来られたのですが…
今回のおばあちゃん便ラインナップ
7月に夫のお母さんから送られてきた本と手紙。
「もしかしたら好きな本はないかもしれないけど、読みたくなる時が来るかもしれないから、しばらくは本棚においてね。」のメッセージつき。
こういうところ、夫のお母さんは品がいいなと思います。
花子は早速読み始めたのですが、中でもツボにハマったのは・・・
「いいたいことがあります!」魚住直子・作
こちらの本。作者の魚住さんは中学入試にもよく出る作家さんだそうで、この本も学習院女子(2020年帰国生)などで出題されています。
またサピックスの読書感想文コンクールの高学年課題図書(2019年)だったそうです。
あらすじは…主人公(小学6年生の女の子)は、母親の希望もあって中学受験するために塾に通っているが、優秀な兄や母に比べて自分の成績はイマイチ。
中受も本人としては乗り気ではないが、母親の期待の手前、言い出せない雰囲気である。
エリートの父は単身赴任中で、現在ワンオペ中の母親は難関大卒で父と同じ会社にいたが、夫の仕事に合わせて退職し、今はパートを少しやるのみ。
そして母は母子家庭育ちであり、主人公に家の手伝いを色々させ「女の子だから当然だ、私が子供の時はもっとやっていた」と言う。
一方で私立中学に通う兄は昔から一切家事の手伝いはしなくてよく、主人公は男女で差を付ける母に納得いかない。
中受、単身赴任ワンオペ、高学歴妻の退職、母子家庭、無意識のヤングケアラー、男児優先志向・・・といった現代社会のよくある問題点が織り込まれています。
が、キーパーソンの登場がファンタジーな面もあり、文字量もさほど多くなく、展開も複雑ではないので読みやすい本です。
花子が気に入ったのはこのフレーズ
「悪い親は、子どもを見ていない。
(中略)
見ていないくせにさせたいことを押し付ける。
(中略)
わたしは親に支配されたくない。私の道を生きたい。」
このフレーズが気に入って「お母さん、ちょっと聞いて!」といって暗唱しております…。
どうやら私に言って聞かせたいようです。(夫にも同様に暗唱して聞かせています。)
花子の心の中を、うまく整理して代弁したようなセリフなんでしょうね。
悪い親、良い親って何?
そんなわけで私もこの1冊を読みましたが、「いい親ってなんだろうね?」という気持ちになりました。
花子ははっきり言うタイプなので、私としては嫌がる習い事はさせていないつもりでしたが、「誘導」は随所に散りばめていますね。
完全に野放しにする勇気はなく、どうしてもある程度の方向に導きたいと思ってしまうのです。
もう少し、本人の意志やポテンシャルを信じてあげた方がいいのかなと、反省させられました。