都内の幼稚園で給食に出されたブドウを誤嚥して、4歳のお子さんが窒息死したというニュース↓
ご両親にとっても園のスタッフにとっても居た堪れない事故だったと思います。
ご冥福をお祈りします。
子どもは食べ物を誤嚥することがある
小児の食物の誤嚥(食道ではなく、気道へと食物が落ち息の通り道を塞いでしまうこと)は、残念がらしばしばあります。
検索してみたところ、ブドウで小児が窒息したケースは過去にも何例か報告があります。
対策としては、「特に4歳未満ではミニトマトもブドウも1/4サイズに切る」ということが推奨されています。
早食い傾向のお子さん、歩きながら食べたり、TVなど他のことに気を取られていると誤嚥しやすいです。
出来る限り親も園スタッフも気を付けるしかないのですが、完全に予防するのはなかなか難しいです。
すぐに119番を
実は少し前、親戚から私に電話がかかってきて、「うちのおじいちゃんが食べ物をのどに詰まらせて苦しがっているけどどうしたらいい?」と。
えーーー!遠くに住む私に電話をかける前に、救急車要請でしょう!と思いましたが、気が動転すると人って思わぬ行動をとりますね。
↓日本小児呼吸器学会が子どもがのどに物を詰まらせた時の対処法をフローチャートで啓蒙されています。
声が出せない、咳もできない状態なら、すぐ119番。(これは小児だけでなく、大人でも同じ。)
そして救急車の到着を待つまでの間で、詰まったものを出させる処置(ハイムリック法など)です。
詰まったものを出す処置を色々見よう見まねでやって異物が出ないから、そこでやっと119番という順番ではありません。
初めてハイムリック法などをやる人が成功する率は高くなく、あれこれやっているうちに5分、10分と経過、そこから救急車を要請してもさらに10分は待つため、救命率が途端に低くなってしまいます。
子どもの命にかかわること、もっと早くから知る機会があればいいのに
うちの夫を見ていても思うのですが、普通の成人は自分の子を持つまでは 、子どもの安全にかかわること、 まるで無関心で知識がありません。
夫は、娘が1才くらいで刺身や生卵を食べさせようとしましたし、3,4歳でナッツを与えたり。そのたび私が激怒!となりました。
しかも毎回「知らなかった、ななこみたいに医者でもないし!」と言うのですよ。
いやいや、子どもの安全に関する無料リーフレットなんて、検診などに行くたびにもらいます。
そういったものも全く読もうとせず、学ぼうともせず「知らなかった」とは??
それが言い訳になるのか??
今回のブドウのニュースだって、同じくらいの子を持つ母親はきっと関心が高く響いていると思うのですが、男性だったり、年齢層が違う女性だったら、スルーなのかもしれません。
広い層に啓蒙するためには、義務教育の間にでも、子供の安全にかかわること、簡単な救命処置のこと、勉強できるチャンスがあればいいのに、と思います。