中学受験マンガ「2月の勝者」の最新刊、第16巻が先日発売されたので、さっそく読みました。
以下、ネタバレありの感想となります。
1巻で9日間しか進まず
この巻では受験の肝である「2/1」に突入するのですが…
巻の最初は1/24、最後は2/1のお昼と、1巻で9日しか進みません。
大事な場面ですし、数々のドラマが起きるときなので、じっくり書き進めたということかな。
当事者にとってはスローモーションのような瞬間の連続です。
にしても、次の17巻では2/1午後からよくても2/3午前くらいまでしか進まなそうですね。
1月校で固いと思っていた合格を取れなかった場合
2つの1月校残念例が描かれていました。
一例目は、高偏差値の花恋ちゃんのケース
桜蔭モデルの最難関女子校を目指す花恋ちゃんが、1月の渋幕モデルの学校でまさかの不合格。
本人が落ち込み、塾にも来なくなる、親にも当たる…などの一連が読んでいて悲痛でした。
二例目は、中堅偏差値の原くんのケース
こちらは本人が受験を「自分こと」としてはとらえておらず、ほぼ順当な偏差値帯の不合格にもかかわらず、気にしていない。
さらに親御さんが「1月校残念で、(高望みをしている)2月受験校を変更する気は一切ない。全落ちなら公立」という方針。
塾からの2月校見直しのアドバイスにも受け入れることはなく。
おそらくこのお子さん、そのまま全落ちになるんだろうなーと思わされました。
塾での1/31壮行会の様子
受験前日、桜花ゼミナールでは「激励会」が開かれます。
それについて桂先生が「正真正銘、これが最後。もうこのメンバーが集まることはない」と仰っていました。
その意味は…
2月が始まると本命校に早々合格した子は、周りを気遣って2/5まで来ることはない。
一方不合格が続く子は、塾に来て勉強したり、面談したりする子もいる。
そして「祝賀会」をするときには、毎年半分くらいの生徒しか来ない。
というのも全員が満足できる結果ではないから、心の整理がつかずに皆に会いたくない子もいる。
教師の方も2月受験後にはすぐ「異動」があって、先生も同じメンバーではなくなる。
「祝賀会」の実情はそんな感じなんだと初めて知りました。
本当にシビアな世界ですね・・・。