【学び】科博の特別展「ミイラ」に親子で感動(2)

小1後半

前回記事の続きです。

今回の展示で初めて知ったのは 日本のミイラの存在でした。

自然条件がよくて偶然できた江戸時代の兄弟ミイラ。

他にも、即身仏になるために自ら土の中に入り命を絶ちミイラになったもの。

(袈裟を召されていて、露出している部分が殆ど骨のように見えたので白骨のご遺体の様にみえました。これも定義としてはミイラの範疇なのですね?!)

一番驚かされたのは、自らの遺体をミイラとすべく研究して実際ミイラ化に成功した江戸時代の学者さんのミイラ。

場内は写真NGなのでパンフレットから。

「後世に機会があれば掘り出してみよ」という伝承を残して亡くなったそうです。

そして昭和になってご子孫が発掘されたところ、美しいミイラになっていたと。

発掘されたころは皮膚も弾力を残していたそうです。

この学者さんがミイラ化に成功した科学的な要因は完全には解明されていないそうです。

ただご遺体のCT検査で分かったのは、沢山の柿の種を食べていたこと。

柿にはタンニンが豊富で、タンニンは皮革にも防腐目的で使われています。

そしてご遺体周囲には、本人が指示したと思われる薬草を入れた枕が敷きつめられていて、それが防腐効果を発揮したのではないかと。

しかしその肝心の枕は、ご遺体を掘り起こした時に衛生上の観点から焼却処分してしまっており、科学的検証ができなかったそうです。

研究の成果をご自身のご遺体で立証する、しかも百年以上の歳月をかけて、というのは学者としては壮大なロマンですね。

今回成功した姿を展示されて、多くの人に畏敬の念をもって見られるのは学者として本望だったと思います。

私も敬意を持ってミイラのお姿を拝見し、感動しました。

副題の「永遠の命を求めて」について

今回の特別展の副題は「永遠の命」を求めて、となっています。

永遠の命は、願っても叶えられないものだと科学的には考えられています。

死に抵抗し永遠の命を授けるためミイラを作るという方法は、そこに命があると信じれば、信じさえすれば概念上永遠が叶えられてしまいます。

今回の人工的なミイラでは、幼子のミイラも何点かありました。

失われた子どもの腕を、他者の骨で補った上でミイラとしたもの。

ミイラの表面装飾だけは大人になった我が子をイメージしたもの。

ご両親の悲壮感とともに、生き続けて欲しいと願う気持ちが痛いほど感じられました。


お遊び要素もありました

プリクラのような機械で自分の写真をとると、エジプトのミイラのマスクにドッキングされ、自分だけのオリジナルマスクが作れました。

花子 on the ツタンカーメン。

これなんと無料です。

出来上がった写真はQRコードで読み取ってスマホにダウンロードの方式。

平日だったので待ち時間ほぼなく撮れましたが、土日だと長蛇の列になると思います。

グッズショップも楽しいものばかり。

ネコミイラのキーホルダーなど、他では見たことがないものがありました。

ついつい色々買ってしまいました。

図書館で借りて面白かったミイラ本も売ってあったので購入しました。

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この本はギリシャ系アメリカ人の筆者が1979年に発行した本ですが、絵も解説も丁寧で、子どもでも分かりやすい良書です。

そんなわけで特別展「ミイラ」、親子で楽しめ、学べる素晴らしい展示でした。

会期は2020年2月24日まで。お時間がある方は是非行ってみて下さいね。


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