あと3日で緊急事態宣言
4/25から東京、大阪、兵庫、京都の4都府県に緊急事態宣言が出されますね。
大阪の医療体制を顧みると、大阪府に関してはちょっと遅いのでは…と感じます。
大阪府内の病院勤務の友人に聞くと、中等症までを看るはずの病院で、運悪く重症化してしまった患者さんが、重症をみる病院が満床で転院できず、そのまま中等症までの病院でお亡くなりになるケースも多発していると聞きます。
第4波の特徴は、急激に悪化する人の割合が多いこと。変異ウイルスのためだと言われています。
第1~3波だったら、このくらいなら軽度~中等症で1週間くらい入院すれば大丈夫だろうという症例が、この4波ではあっという間に重症までいってしまう。
うちの病院もそうですが、中等症までを扱う病院ではECMOなんて回せません。
挿管し人工呼吸器につなぐのがせいぜい。
しかし挿管の管理は医者なら誰でも簡単にできるものではなく、またその看護ケアも看護師なら誰でもできるわけではない。
一人の挿管患者にかかる医療スタッフはまさに24時間体制で必要なわけです。
コロナ以外の医療が手薄になってしまう、そして院内感染で新規入院お断りも
そうなると、他の通常手術や治療に必要な医療スタッフが手薄になるわけで、通常入院や外来を断っている病院も出てきています。
そしてコロナを多数扱えば残念ながら院内感染例の例が出たり、市中に蔓延するとスタッフ家族が罹患してスタッフも濃厚接触者となってしまう例も出て、欠勤者増え、その病院はコロナおよびコロナ以外の新規入院を断らざるを得なくなります。
新規入院お断りは東京でもポツポツあります。私の勤務先でも院内感染で新規入院を断っていた時期がありました。
もうそんな例は多すぎてニュースにはなりませんし、しれっとHPでお知らせするだけ。
そんな例は非医療者の方が思っているよりも多く、もぐらたたき的に繰り広げられています。
これが同時に複数の病院で起これば、どこでも診てもらえない、入院できない患者さんというのが多数出てきます。
健康な人は「関係ない」と思われがちですが、大きなケガなどした時に受け入れてくれるところが見つからないとなるので他人ごとではないのです。
5/11に宣言解除できない可能性大と思います
今のところ16日間経過した、5/11に宣言を解除する予定だそうですが、大阪・東京では解除は難しいと予想します。
というのもGWの間はどうしても検査数が少なくなり、見かけ上、陽性数が抑えられると思います。(今回の年末~お正月のように)
そしてGW明けは一気に病院に来る人が増え、検査数が増え、陽性者数も増えるのではないでしょうか。(今回のお正月明けのように)
となると5/11というのはまだまだ減っていないと思います。
そして感染者数のピークよりも重症者のピークの方が後にずれますから、重症者数はピークアウトしていないはずです。
ウイルスの感染・潜伏期・発症期間を考えると、2週間ちょっとではまだ感染制御の効果が見える期間ではないです。
やっと人の動きが止まった効果が現れ始める時期です。
ここで解除したら元の木阿弥だと思いますが、政治的判断で無理にでも解除してしまうのか?
4週間くらいは人が集まることを抑制しないと十分な効果は出ないと感じています。