昨夜個人的に心に響いたのは、都内大学病院の分院でのCOVID-19集団感染のニュース。
これによって予約なし新規外来の受け入れ停止、新規入院の停止となったそうです。
感染者40人のうち重症な方はいないという報道です。
そして都立病院でも↓
やはり病院はどんなに気を付けて感染対策をしていても、ウイルスは滑り込んできます。
今はたいてい新規入院やopeの患者さんには無症状であってもCOVID-19 PCR検査を行っているところがほとんどだと思いますが、偽陰性となる割合は一定数あるので、なかなか完璧に排除するのは難しいのです。
とくに自覚症状がほとんどないケースは、疑って再検査となることも少ないですからね。
GO TOトラベル、東京も含まれましたが・・・
奇しくも今日10/1は東京もGO TOトラベルキャンペーンが開始された日。
危機感が薄くなったというか、全てに慣れっこになってしまった風潮も感じますが、コロナは消えたわけでもないし、特効薬ができたわけでもありません。
繰り返しになりますが、みなさま感染対策をお忘れなく。
人種による重症化の違いについて興味深い論文
COVID-19の重症化や死亡率は、先進国であっても地域や人種によって大きな差があり、科学的理由がはっきりせず不可解です。
日本をはじめとする東アジアは幸いにも危機的状況にはならなかったのですが、欧米での死亡率が高いのは周知の通りです。
この件について、9/30のNatureで興味深い論文が出されました。
ネアンデール人と同じDNAコードを受け継いでいる人はそうでない人に比べて、COVD-19重症化リスクが増す(人工呼吸器リスクは約3倍)、というものです↓
日本語で簡単に要約されたサイトではコチラが分かりやすいかも↓
ネアンデール人と同じ遺伝子コードをもった人は東アジアではごくまれ、欧米には一定数、そして南アジアに多いとされています。
実際東アジアは重症化が少なく、欧米では多かった、南アジアについては今はまだ増加の途中なので重症化率が高いかどうかはっきり言えませんが・・・。
これだけで重症化因子が説明できるわけではありませんが、一つのパラメーターとしては興味深いです。