すったもんだの末、今年(2025年)の1月中旬に有料老人ホームに入所した老父。
▼ここまでの経緯はこちらのカテゴリにまとめています。
その後の話です。
3月父に会いに行く
3月、たまたま私の田舎に比較的近い(と言っても80kmくらい)場所で、某会合に私が出席することになっていました。
その際、休みを1日追加し足を伸ばして父の入所している老人ホームまで行ってみることにしました。
会合は仕事関係だったので私単身です。空港からレンタカーを借りて移動しました。
父の様子は・・・
父のお世話になっている老人ホームには「3月●日の◎時ころ行きます」と事前連絡しておきました。
ただスタッフさんとの話し合いで、私が行くことは事前に父に一切知らせないことになっていました。
というのも、父が私が来ることが分かれば「自宅に連れて帰れ、ホームから退所する」と騒ぎかねないからです。
父がホームに入所した際、兄1が手続きのために一度行っていますが、そこから2か月くらい経っています。
電話でスタッフの方に聞く限りは、大きく困った状態にはなっていないとのことでした。
ホームで受付を済ませ、職員さんが呼んできてくれて久々に見た父。
私はすぐに父とは認識できませんでした。それくらい老いが加速していました。
父は突然来た私に対しても驚きは大きくなく、どこか薄ぼんやりとしている感じでした。
歩くのが難しい
私が父に会った最後は昨年(2024年)の9月。
その時も歩くのが非常にゆっくりとなり、嫌がっていた杖も使い始めていたころでした。
そして今回の3月は、ホーム内の手すりを掴みながらゆっくり、ゆっくりと「やっと」歩いている。いかにも転倒しそうな足取りです。
聞けばホーム内のトイレくらいなら自力で移動するが、大浴場に移動する際は車いす移動だということでした。
さらに髪型も大きく変わっていて、とても短くなっていました。本人曰く、しばらく床屋に行かなくてもいいように短くしてもらったと。
そういった見た目の変化もあって、複数いる老人の中からどれが父かはすぐには気づけませんでした。
自宅に一旦連れて帰ってみたけれど
以前から家に荷物を取りに帰りたい、と本人が言っているという話は聞いていました。
そのため今回外出許可をもらって、父を私のレンタカーに乗せて自宅に連れて行きました。小1時間の道のりです。
自宅で暮らすことに強い執着を持っていた父なので、一旦家に帰ると「ホームには戻らない」とか「やっぱりここで暮らす」と言い始めないかとても心配でした。
しかし意外なほどあっさりしたもので、ゴミ屋敷となっている室内から必要なものを取り出すと(といっても足が悪いので時間はかかる)「もういい」と。
15分足らずで車に戻ってきました。
あれだけ自宅にこだわり続けた父が、自宅に滞在する時間がとても短かったことが意外でした。
「老人ホームで死ぬまで暮らす」と
本人も自分の体が思う様に動かず、どんどん体が衰えていくことを直視して、色々と諦めがついたようです。
今回は「ここ(老人ホーム)で死ぬまで暮らす」と言っていました。
たぶん最後は病院になるのではと思いましたが、病院で色々トラブルを起こしている父なので、口には出しませんでした。
半年くらい前は「死ぬまで家で1人で暮らす!!!ここは私の家だ。愛着があって当然だ」と電話口で大声で捲し立てていたのですが、すっかり考えが変わったようです。
その時は「自宅で一人でやっていける!!」と意地が張れるくらい元気があったのですね。
やっとひと段落ついた感
昨夏以降は娘の受験フォロー、父関連の電話(ケアマネさん、デイサービスの方、ご近所の方)で、私も大変でした。
特に年末年始は、差し迫った娘の受験に父の水道や火元の心配なども付け加わり、「空きが出た段階で老人ホームに入ってくれれば良かったのに、自宅に固執しないで欲しい」と何度思ったことか。
3月の段階では、ひと段落ついた状態となり本当に安堵できました。
あとは、兄たちと実家の始末と、いくつかある田舎の土地の問題を解決せねばなりません。
親の終活は大変です。