国内旅行促進のGo to キャンペーン。
開始まで1週間となりました。
旅行を促進して、瀕死状態の旅客業や観光業を潤すのが趣旨だそうです。
が、今このタイミングでやるのは危険だと思います。
青森県むつ市の宮下市長が「キャンペーンによって感染拡大に歯止めがかからなければ、政府による人災だ」 と仰ったそうですが、このご意見に完全に同意です。
都市部から地方へとCOVID-19も大移動することになります。
2週間後くらいから地方都市でもCOVID-19の感染数が一気に増えると思います。
地方によってはそれだけの陽性者に適切に対応できる医療機関がなく、医療崩壊が危惧されます。
地方観光業を助けるつもりが、とどめを刺すかもしれません。
抗原・抗体検査、PCR検査について誤解が多いようですが…。
Go toキャンペーンについて、大阪市長が「利用者は抗体検査を」と発言しておられますが、医学的には全く持って意味不明で、多分検査について何もご理解されていないのだなと思いました。
抗原・抗体って何? PCR検査との違いは?と疑問に思った方は、こちらの惣那先生の説明が分かりやすいです↓
そもそも抗体検査は感度・特異度も高くない。
そんな不確かな検査を1回やっただけで、何も結論付けられない。
抗体が陰性だったら旅行できる、むしろ陽性だったら旅行できる、と判断するのでしょうか?
話を分かりやすくするために、検査に偽陽性・偽陰性がないと仮定すると・・・
抗体陽性でかつ症状なしの人が一番無敵なわけです。新たに同じウイルスと接触しても抗体が存在すれば免疫ですぐやっつけられるでしょう。だから移動しても大丈夫と言えます。
しかしこのような抗体陽性の場合、抗原がまだ陽性の可能性もあり、これだと不特定の方にウイルスを移すかもしれません。
一方で抗体なしの人は、旅行先でウイルスをもらってしまうかもしれない。そして重症化する可能性もあります。
旅行先に絶対ウイルスがいない保証はないのです。
検査ってそんなに簡単ではないし、絶対的なものではないのです。