日本医師会が独自に 「医療危機的状況宣言」 を出しました。
一部の地域(=東京、大阪などの都市部)では新型コロナウイルスによって病床が不足しつつあります。
私の勤務先も、一般病床をコロナ用に転換し始めました。
しかし国は「緊急事態宣言」を出してはくれない。
そのため医師会が独自に「医療危機的状況宣言」を発表したという苦肉の策だと思います。
政治家には医療機関の悲鳴が届いていないのでしょう。
オーバーシュートが起こるなら、その前に医療崩壊は起きてしまいます。
感染者数や重症者数が爆発するピークが来るよりも前に、医療機関はキャパ超えし医療崩壊します。
だからオーバーシュートを確認してから「緊急事態宣言」では遅いのです。
医療崩壊後の救命は極めて困難になり、本来なら救えた命が救えなくなります。
日本集中医療学会が提言の中でも述べていますが、日本の人口当たりのICUの数は少ないです↓
実はイタリアと比べても1/2だという実情です。
今のイタリアのように、日本でも重症感染者が増えたら手に負えないでしょう。
日本の医療レベルは高いと楽観的なことを言っても、実際ケアできる医師・看護師・技師、そして医療機材が足りなければどうしようもないです。