老父が老人ホームに入所してほっとしたのも束の間。
いろんな問題を父が放り出していた事を、我々子供達は知りました。
一番困るのは不動産関係
父が自分で管理しているから、子どもが口を出せなかったことは幾つもあります。
そのうちの一つが、不動産関係。
田舎なので、「負」動産といっていいものです。
過疎化が進行している田舎の土地なんて、価値があると認めてもらえるものはごくわずか。
多くは誰も欲しがらない、負債となっています。
固定資産税通知書を見ると、知らない不動産
父の銀行通帳を我々子供が預かるようになって、父が毎年かなりの額の固定資産税を払っていることを知りました。
今回父宛の固定資産税の通知書が兄のもとへ転送されてきて、全ての物件内容がわかりました。
全く知らない土地や建物もありました。
ビックリするやら、愕然とするやら。そりゃ税額高くなるよねと。
父から預かっている土地の権利書類
父から土地の権利書も一式預かっています。
そこには色んな書類が雑多に入れられており、どれが大切で不要か仕分けするのも大変でした。
今回の固定資産税通知書で知った土地は、権利書もなかったのです。紛失しているのでしょうね。
父の書類管理の杜撰さに本当にガッカリさせられます。
しかし、考えようによってはもしも父が突然死したら、十分な情報がない中、短時間で父の所有物を整理して処理しなければならなかったでしょう。
そうではなく、今回のように徐々に弱っていってホームに入所して、子供達が不動産について知り検討する時間を与えられたのはラッキーだったのかもしれません。
地元の不動産屋さんにも相談
父の土地に関して、地元の不動産屋さんには既に相談しています。
不動産屋さんで登記を調べてもらうと、いくつかの土地はさらに面倒臭いことになっていることを知らされます。
調べてもらうと父があえて放置した痕跡もあり、問題の先送りに対して怒りと失望が湧きます。今はその解決に向けて諸々の箇所に依頼したりしているところで、父を連れて手続きにも出向かねばなりません。
不動産屋さんからは、売却が見込めそうな土地については「うちで預かりますよ」と。
一方で、売却は難しいため仲介すらできないと言われたものもあります。
父から預かった雑多な書類一式に、その土地を購入した時の領収書も含まれています。
金額を見るとそれなりに高い額で、一括で払っている様子が分かり驚きます。
50年以上前かなりの額だった土地も、今や0円で相続希望の子供も、買ってくれる他人もいません。
諸行無常です。
父も母もどうしてこんなところにお金をかけたのか?
将来二束三文にもならない土地を買わずに、普通預金に入れているだけでも良かったのに。
思わずそう考えてしまいます。
土地こそが正義、のような思考だったのか。物価に連動して田舎の土地も上がると信じていたのか。
決して本人の前では言えないことですが、不動産に関しては時流を見誤ったのだなと思ってしまいます。