日本テレビ系列で放送中のドラマ「二月の勝者」。
第5回目の感想です。
私はいつもTVerの見逃し配信(無料)で見ています↓
ついに登場、教育虐待の父親
漫画版でもかなりの頁数を割かれて描写されている教育虐待。
過激な「俺様流」勉強に走ってしまう「島津父」がドラマでもついに登場しました。
漫画では、島津君は小さい頃は病弱で健康に生きていてくれさえすれば…と両親の愛を一身に受けていたそうです。
それが小学生になり、体も落ち着き「勉強ができる」と分かってからは、父親が高偏差値校合格を期待し暴走する、という描写でした。
ドラマではそこのバックグラウンドは割愛されて、家庭内モラハラな面がよく打ち出されていました。
奥さんに対し「お前は母親のくせに何を見ているんだ!!」と恫喝してましたね。
教育に走る父親のコンプレックス
二月の勝者のキャッチフレーズの一つに「父親の経済力、母親の狂気」というのがあります。
島津家の場合「父親の経済力、父親の狂気」になってしまってます。
「父親の狂気」でいえば、過度な家庭学習強要で最後は父親が小6息子を刺し殺した事件(2016年名古屋)を彷彿させます↓
島津家も、今は妻(母親)への暴力ですが、ふとした弾みで子供への暴力に変わるでしょう。
背景には父親の現状(仕事)の不遇さ、学歴コンプレックスがあると思います。
自分の鬱積を、子どもを使って晴らそう、リベンジしようというパターンです。
名古屋の事件も、薬剤師にならなければならない家系で、公判では祖父→父へも教育虐待があり、それと同様のことを父→子にしたことが浮き彫りになっています。
母親の場合も、子どもでリベンジを意図する例がありますが、それよりも父親の方が歯止めが利かなくなるように感じます。
島津君の子役の子がとてもよかったです
今回、島津順君を演じたのは、羽村仁成君というジャニーズJrの子だそうです。
演技がとても上手でした。
父親に向ける反抗的な目つき、一方で母親に向ける労わる目つき、とても良かったです。
こんな風に、役柄の心情を理解し表現できるなんて、きっとご本人も頭の良いお子さんなのでしょう。
(芦田まなちゃん的な。)
その一方、島津父のキャスティングは個人的にはイメージと違い残念でした。
今回演じたのはタレントの金子貴俊さんという方だそうですが、
スーツを着た水っぽさが「不動産業の営業」、学歴関係なく上手く立ち回ってそう。
教育虐待に向かいそうもないお人柄が出ている気がしました。
もっと屈折し、現状に不満を持ってそうな雰囲気を醸し出している俳優さんが良かったな、と思いました。
今回初めて娘(小3)と一緒に観ました
娘のお友達も、このドラマを見ている子が多いそうで「私も観たい!」と。
そんなわけで今回初めて一緒に娘と見ました。
娘の感想、開口第一番は「私ってサピックスで中学受験の勉強しているの?」でした。
あ?気づきました?
外部受験で中学に入ってくる子と同等のレベルになるようサピックスで勉強しているんだよ、と説明しました。
そしてやはり「この塾、教室も廊下も広すぎる~!」と言っていました。
そうだよね、花子の通うサピなんて本当に狭いよね。
肝心の「島津父」に関しては、あまりピンとこなかった様子でした。
花子的には第1話~4話も観たかったそうで、「それならKindleで漫画版をお母さん持っているからどうぞー」となりました。