厚生労働省が、今年のインフルエンザ予防接種について、高齢者が10/1から優先接種、それ以外の方は10/26からという取り決めを発表しました。
高齢者がインフルエンザに罹れば →肺炎 →重症化入院 →場合によっては人工呼吸器など高額な医療費を使い、医師看護師などの医療資源も使ってしまう。
それを阻止するには、まず高齢者がかかりにくくすること、だという論理には確かに一理ありますが。
インフルエンザの流行の中心は、いつでも小中学校ですので、ここを抑制することも大事なはず。
小児から家族を介して感染というルートもあります。
そして脳症などによって、未来ある命が奪われることもあります。
また一生に一度の受験に臨む受験生(子供)にとっても、この冬いかに罹らないようにするかは大切な問題。
さらには妊婦さんも通常なら積極的にインフルエンザワクチンが推奨される立場です。
こういった子供・妊婦を飛ばしてまで、高齢者優先とするのはおかしいのでは?
しかも方針発表が遅い
9月からインフルエンザ予防接種予約を受け付けている病院も少なくない中、9月半ばのあと2週間となった時期での方針表明。
遅すぎます。
小児科単科のクリニックでは、厚労省の方針は医学的根拠なく従えない、従来通り小児も10/1から接種するとする表明しているところもあります。
大きな総合病院だと(わたしの勤務先もですが)、既に予約は10月1日からしっかり入ってます。
それを厚労省の方針に従って高齢者ではないからと何百人へと変更依頼の電話をするだけでも一苦労です。
こんな土壇場での発表は現場の混乱を招くだけで大迷惑。
高齢者偏重で、現役世代や子供を蔑ろにするような政策ばかり続いており続いており、とても嘆かわしいです。